親会社


葬儀料金が高くなる原因には、伝統的な葬儀社の営業コストが高いという事情もあるようだ。石井社長によると、葬儀社が案件を獲得するための伝統的な営業ルートが3つある。 ひとつは、病死者の紹介が期待できる病院。ふたつめは、事故死や急死の情報が集まる警察。3つめは、町内会長など地域コミュニティーの有力者だ。葬儀社は、他社に先駆けて情報を得るために、それぞれのルートで契約料や交際費など多額の費用をかけているという。 ただ、こうした伝統的な営業マンスリーマンションの葬儀社は、少しずつ減少している。代わって、価格体系やサービス内容、営業姿勢を刷新した葬儀社が、支持を集めるようになってきた。 モアライフでは、多額の費用がかかっていた病院営業を廃止し、インターネットで直接、消費者に葬儀サービスを訴えている。公営の斎場を利用することで、設備投資を抑制する工夫もあり、会葬者30人で、従来は150万円以上かかっていた通夜・告別式の総費用を90万円程度に抑えている。 ネット経由では、「親が余命半年と宣告されたので、葬儀の準備を始めたい」という相談が、数多く持ち込まれる。「昔は『津田沼一戸建てが死んでもいないのに、葬儀屋に相談するのは不謹慎』という価値観が支配的だった」(石井社長)。けれども最近は、事前に価格やサービス内容を確認しておいたほうが、安心して葬儀をあげられるという考え方の消費者が増えているそうだ。 自分の葬儀を自分で準備する消費者も増えている。メモリアルアートの大野屋(東京・豊島)では、葬儀を“逗子 不動産”するサービスに力を入れている。本人や家族の希望に沿った葬儀内容を予約しておくのだ。 無料の相談窓口を持つ同社には、すでに4000件近い生前予約がある。夫婦で相談に訪れて、夫人が「こういう葬儀で見送って欲しい」と要望するケースが8割を占めるという。 例えば、美術館のような同社の不動産担保ローンを借り切って、一流の懐石料理を食べながら、ゆっくり武蔵野マンション をかけて故人とお別れする葬儀を準備する人もいる。予算は300万―500万円になるが、事前に見積もりを入手できれば、資金計画も立てやすい。利用者が納得したサービスは、割高でも支持されるという。 葬儀の平均単価を経済産業省の特定サービス産業動態統計調査を基に算出すると、2006年は平均152万円だったが、07年には151万円となり、08年は6月までの半年間の平均で148万円と、少しずつ下がっている。 湘南 不動産では、よりシンプルな手続きと、個性的な武蔵野タワーズが求められているようだ。そして、余分な支出は排除して、納得できるサービスには積極的に支出する消費態度が、次第に強まっているようだ。 全国漁業協同組合連合会(全漁連)などが実施し、約20万隻の漁船が参加した7月15日の全国一斉休漁の時期を境にして水産物の販売が振るわない。東京・築地市場の卸会社7社の7月の取扱金額は、438億9700万円で、前年同月比0.8%増。微増ではあるが、営業日が前年より2日間多かったため、実質的にはかなりのマイナスになった。「月の半ばまでは前年を上回ったが、後半に急失速した」(卸会社)。一方、首都圏の中堅スーパーでは7月の水産物販売が前年比で約5%下回ったという。土用の丑の日のウナギ商戦の落ち込みが偽装問題の逆風下でも大きくなかった割には、落ち込み幅が大きい。小麦高騰によってコメ消費の回復傾向がみられ、おかずとして適している魚が見直されてもいいはずだが、ほとんど動きは見られない。 全国一斉休漁と販売不振を結びつける直接の関係性は見あたらない。今年の酷暑が大きな原因とする見方もある。しかし、多くの市場関係者は、「休漁が確実にマイナスに働いた」と説明する。要因としてあげているのが、魚の価格が高いというイメージが消費者の間に広がったことだ。燃料費や資源の悪化を受けて魚価が上昇傾向にあるのは事実。ただ、小売り段階への波及は一部にとどまっている。冷凍マグロの卸売価格の値上がりなどがニュースとして取り上げられたことで、消費者が実体以上に敏感に反応したという意見だ。 もうひとつの見方が、一斉休漁をしても翌日のスーパーなどの売り場にほとんど影響がなかったことだ。卸売会社や小売店が、消費者に混乱を起こさないように事前に在庫を確保することなどで対応した結果だが、築地の卸幹部は「小売店では、これまでも産地で水揚げされた新鮮な魚がすぐに供給されていなかったと、不信感を感じた消費者が多かったのでは」と指摘する。水産物はもともと相場をにらみながら産地が出荷を控えることも多い。また消費地でも売れ残った商品はいったん冷蔵庫に保管する。最近では冷蔵施設の発達で大型の台風接近時などにも十分対応できるようになっているが、消費者がそうした点を知っているわけではない。 一斉休漁に踏み切った漁業者に対して、多くの消費者は理解を示した。しかし、それが「魚をたくさん買って支援する」という実際の購買活動に結びつくわけではない。物価の上昇や賃金の減少など、生活を取り巻く環境が悪化するなか、生活防衛色は一段と高まっている。そんな状況下で、今回の休漁問題を通じて広く知られることになったのが、産地市場や消費地市場が併存する複雑な流通体系や、小売店が得る利益率の大きさやロス率の高さだ。漁業者の手取りはおおむね小売価格の2割台にとどまっている。流通にたずさわる事業者自らが、非効率な部分や利益配分のあり方について議論を高めることがなければ、漁業や水産物全般への関心の高まりとは対照的に、消費者の魚離れが進みかねない。 農水省が2007年度の食料自給率をまとめた。カロリーベースで13年ぶりに上昇し1ポイント高い40%となったが、生産額ベースでは2ポイント下がり66%。パン原料などになる輸入小麦価格の高騰でコメ消費が伸びたのが影響した。カロリーベースでの自給率向上は好ましいことだが、生産額ベースでの低下要因に今の農業が抱える問題点が凝縮されている。 カロリーベースでの自給率上昇の要因は、コメ消費の伸びのほか、国産小麦やサトウキビなど砂糖原料、春植えのジャガイモの豊作が寄与した。これに対し、生産額ベースの低下要因はコメや主要野菜の卸値下落に加え、畜産物生産に必要な輸入飼料の高騰に伴い、畜産物の計算上の自給率が下がったためだ。 コメや野菜の卸値下落はいずれも需給緩和要因に負うところが大きい。コメは農水省が需給調整への直接関与をやめて減反が進まなかったのに豊作が重なった。輸入小麦の高騰がなければ消費減退が進み、年明け後の卸値の反発も弱かっただろう。野菜も前の年が天候不順で高騰した反動もあるが、内需減少が進んだのが影響した。 農産物、とりわけ野菜は作柄が天候の影響を受けやすく、需給調整が難しい。今年もコメ、野菜ともに農水省や生産者団体が需給調整策を練ってはいるが、まず主食と位置づけているコメの需給調整ありきで、野菜などの需給調整は二の次という空気が強い。 野菜や果物、花や畜産物は「コメの需給調整の方便」という姿勢が全国農業協同組合連合会(全農)の08年度事業計画の「基本方向」などににじみ出ている。 農水省は輸入飼料価格の高騰をみて、07年度末の補正予算から飼料用米の本格的な増産推進に乗り出したが、これとて昨秋の主食米産地価格の急落などを契機にした、主食米の需給調整対策の色彩が強い。一部の鶏卵・豚肉生産者からは内外価格差があっても品質向上が見込めるため、もっと欲しいという声もある。