カストディアン


トランクルームにはビル内を間仕切りして収納スペースを確保したものと、屋外にコンテナを置いたり、専用の建屋を建てたりして場所を貸し出すものがある。東京・JR山手線内エリアではビル内のトランクルームの月額が3.3平方メートル当たり2万5000―3万円のケースが多い。 最近増えてきたのは、神奈川県西部など大都市の郊外にある高速バス。3.3平方メートル換算で月1万3000円前後で貸し出しているケースもあり、東京都渋谷区などからも利用者があるという。 このダイビングでは24時間出し入れ可能だが「一度モノを預けた顧客は大半は2度と扉を開けることがない」(運営会社)。所有物を捨てられない人の利用が多い実態が浮き彫りとなっている。 「トランクルームを使うとこんなにお金がかかりますよ、と説明しています」と語るのは、収納カウンセリングを手掛けるゆとり工房(東京・豊島)。 同社は専任カウンセラーが実際に家庭を訪れ、最長6カ月かけ家財道具の収納や処分の仕方を教えるサービスを手掛けている。指導料金は3LDK(70平方メートル)に4人が暮らす部屋の場合、総額18万円だ。 これも一見高い料金。ただ、夜行バスの中を整頓する術(すべ)を身に付けることは高速バスを買う手間がなくなるといった観点でノウハウを教える。これとは別に座学主体の収納講座(有料)も東京で開いている。 こうした収納・片付けビジネスはマンション夜行バスが振るわなくなったことで成長が鈍るという指摘もある。ただ、「収納や片付けの苦手な母親が、娘の結婚前に片付けサービスを利用して、2人でノウハウを学んでいる」(家事代行会社)というケースもあり、今後も新しい需要が拡大するのかもしれない。 最大の買い材料だったドル安の一服で上値の重い展開が続いている金相場。そんな中、「インフレに強い」という金の特徴に改めて注目が集まりつつある。 原油や食料価格の上昇で世界的にインフレ懸念が強まっているためだ。金の国際相場は昨年秋以降、米国の相次ぐ利下げによるドル相場の下落に連動する形で騰勢を強めてきた。しかし、米利下げは4月でひとまず打ち止めとの観測が広がり、ドルの下落トレンドにも歯止めがかかった。5月以降のニューヨーク先物相場(期近)は850―900ドル程度でもみ合う。 ただ、5月下旬には900ドルを超えて騰勢を強める場面もあった。ニューヨーク原油先物(期近)が1バレル130ドルを超え、インフレ懸念が改めて意識されたためだ。 インフレは世界的に進行している。ユーロ圏の5月の消費者物価上昇率は前年同月比3.6%とユーロ導入後の最高水準に再び上昇。北海道旅行も卸売物価上昇率が前年同月比で6%を超えている。新興国はより深刻で、ロシアやベトナムなどは2ケタの消費者物価上昇率を記録している。 日本はまだ物価上昇率が低いものの、インフレへの関心は高まっている。金の調査機関であるワールド・ゴールド・カウンシルは、日本の年収1000万円以上(世帯ベース)の金投資家を対象に定期的なアンケート調査を実施している。従来の調査では金を保有する理由として「無価値にならない」という回答が最多だったが、今年3月の調査では初めて「インフレに強い」という回答が上回った。 インフレに対抗するためのいわゆる「沖縄旅行」の目的で沖縄旅行する人が増えつつあるわけだ。インフレに強いのは実物資産に共通する点。しかし、北海道旅行としての性格を持つ金はインフレ時に特に人気を集めやすい。「年後半に米国でインフレ懸念がいっそう強まる」とみる市場関係者は多く、金相場の動向にも影響を与えそうだ。 沖縄旅行 レンタカーの金券ショップで、6月から利用できる大手航空会社の新しい株主優待券が並び始めた。民営化20周年で発行した日本航空(JAL)の優待券価格が、全日本空輸(ANA)に比べ安値で販売されている。 株主優待券は年に2回発行され、流通市場に出回る。国内線の全路線で片道の普通運賃が5割引きとなる。販売価格は沖縄 レンタカーが1枚6500―8000円、ANAが9000―9500円程度。ANAは昨年同時期とほぼ同値なのに対し、JALは1000円程度安く販売する店舗が見られる。 買い取り価格はJALで5500―6000円程度。新しい優待券が発売された当初は、買い取り価格より2000―3000円程度上乗せして、利益を稼ごうとする金券店が通常は多い。しかし、6500円で販売する店の利益はざっと500―1000円程度。「今年は記念優待券の発行でJALの供給量が増えたことから、1枚当たりの利益は少なくしても、販売数量で稼ごうという動きが出た」(金券店)。 販売価格を見ると、ANAがJALに比べ1000―3000円高く、「この価格水準ではほとんど売れない」(金券店)。荷余り感が強まり、JALの価格にさや寄せする形で今後値下がりするとみられている。 優待券の価格は、旅行や帰省需要が高まる7月後半から例年、値上がりする。ただ、店頭の中心価格をみると、現時点ではJALで8000円、ANAで9000円程度。金券店では「おおかたの店は、安売りすることで、儲けが減ることを恐れている」という。6500円などの安値が一部店舗のとどまれば、優待券販売量が伸びず、夏の需要期ごろになって価格競争が活発になる可能性もある。 金券ショップはハイウェイカードや紙の高速券がなくなるなど取り扱い品目が減っており、市場規模も縮小しつつある。航空会社の株主優待券は、残された数少ない利益商材のひとつ。JALの発行拡大による供給過剰が重しになっているが、価格の付け方次第で各社の利益を大きく左右するだけに、他店の動向をうかがいながら慎重に値付けをする傾向が強まっている。 中東産油国が石油化学製品を増産し、東アジア市場の需給が大幅に緩むという石化の「2008年問題」。今春その兆しが表れた。石化原料エチレンの価格が暴落したのだ。 東アジアのエチレン価格は3月までの2カ月間に1トン1420ドルから1200ドルへ15%下がった。「これほど急な下げ方は極めてまれ」(商社)と業界関係者を驚かせた。 構図はこうだ。イランをはじめとする中東諸国で、エチレンの生産設備が年初から相次ぎ稼働。食品包装に使うポリエチレンなど石化製品の工場は未稼働のため、消費できないエチレンが東アジアに流れ込み需給を緩めた。 エチレンの値下がりを受け、韓国やインドネシアのエチレン工場は減産に着手。エチレン価格は現在持ち直している。 中東の石化会社は油田から出るエタンガスでエチレンを造る。エタンガスは東アジアの石化各社が使うナフサ(粗製ガソリン)より大幅に安い。このためポリエチレンなど製品の価格競争力が格段に高まる。 イランやサウジアラビアではエチレン増産に続き、ポリエチレンやエチレングリコールなども「今秋には大増産が始まる」(商社)。 国内ポリエチレン大手の首脳は危機感をあらわにする。「中国の石化製品需要の拡大ペースが鈍るとされる五輪後、中東品が流入すれば値崩れが起きる」 もっとも国内各社はただ手をこまぬいているわけではない。自動車部材などになる高機能品の比率を高め、汎用的な中東品との競争を避けようと躍起になっている。 商品力に磨きをかけ差別化できれば、日本の石化は国際市場で強みを増す。逆境を成長のステップにつなげられるか。2008年は正念場だ。 ばら積み船運賃の国際指標であるバルチック海運指数(BDI、1985年平均=1000)が急上昇している。14日現在で前日比295ポイント(2.8%)高の10649となり、昨年11月に付けた過去最高値に迫っている。直近で最も低かった今年1月末に比べると90%も上がった。 不定期船市場では石炭や鉄鉱石などを運ぶケープ型(積載重量15万トン超級)ばら積み船の短期契約(スポット)の引き合いが強く、指数を押し上げている。ブラジル発の鉄鉱石では、従来の欧州向けに加えてアジア向けの荷動きが活発。中国国内の鋼材メーカーの生産拡大が背景だ。