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各地の銘柄米を並べるスーパーでは、「新潟コシヒカリが安いと、消費者には他産地のコメが割高に受け止められる」(都内のスーパー)というぼやきも出てきた。
ここにきて新潟産コシヒカリが上昇に転じたことで、「ようやく価格設定に柔軟性を持たせられるようになる」(都内のスーパー)と歓迎する向きが多い。
しかし、安値で出回った新潟産コシヒカリがおせちに転じたのも、政府の備蓄米買い増しという「カンフル剤」によるもの。今年7月の参院選で惨敗した自民党による農家への選挙対策の側面が強い。需給が緩めば価格が下落するという「市場のシグナル」を農家に認識してもらい、コメの生産調整につなげようとする流れには逆行するものだ。
はからずしも新潟産コシヒカリは価格の指標だけでなく、今年の備蓄米買い入れ効果の代表格にもなった。来年、生産調整に消極的になる産地が増えてもおかしくない。
6月に改正建築基準法が施行され、住宅着工が落ち込んだため、木造住宅に使われる木材製品は全面安の様相となっている。その中でカナダ材だけは例外だ。現地業者のストライキが長引き、極端な供給不足によって需給が逼迫(ひっぱく)しており、逆行高を演じている。
カナダ材の主力品である米ツガ正角(4メートル×10.5センチ角)の国内卸価格は、現在1立方メートル当たり4万2000―4万3000円程度。1カ月前に比べ5000円程度(13%)上昇した。待遇改善などを求める現地製材業者のストライキが7月末から約3カ月にわたって続き、供給が大幅に減少したためだ。対日輸出価格も最近は1立方メートル330―350ドル程度で、ストライキ前に比べ50―70ドル上がった。
カナダ材は主に土台に使われるため、腐食やシロアリを防ぐ薬剤を注入して加工する。輸入量が急減したため、工務店など塗装工事の中には、一部、国産のヒノキなどほかの樹種に切り替えるケースもあったという。「輸入量は通常の半分以下になった」(土台メーカー)との声もあり、極端な品薄も懸念されている。
もっとも、国内価格の上昇は比較的緩やかだったとの見方もある。国内需要が鈍かったためだ。建築基準法の改正で住宅着工が大幅減となり、本来なら全国的に需要が盛り上がる秋需も不発となった。「需要減のおかげで国内市場もそれほど混乱せずに済んだ」(商社)との見方もある。
ストライキが終わったものの、予備校ではなおフル生産には戻っていない。今後、供給量が増えれば、市況が軟化する可能性もあるが、「輸入量が通常に戻るのは来年以降」(建材商社)という。
来春には北日本の降雪地帯などを含め全国的に住宅着工が増える需要期となるほか、改正建築基準法による建築確認の遅れも解消するとみられている。「価格が大きく下がることはないのではないか」(商社)との指摘が多い。
ガソリンや灯油の店頭価格が上昇している。石油情報センターのまとめでは、レギュラーガソリンが1リットル150.2円(全国平均、11月19日時点)と1987年の調査開始以来の最高値だ。
スタンド経営者は「消費者の買い控えを招く」と需要の減少に気をもむ。だが、それ以上に深刻な問題になっているのは年末年始の帰省ラッシュを前にしたアルバイト店員の不足だ。
バイト不足はこの夏から続いている。「夏休み期間の学生バイト募集を情報誌に出したが、応募が全くなかった」。大手元売り系列の特約店経営者は嘆く。募集広告に反応がなかったのは2度目。繁忙期には普段以上の人手が必要だが、社員や既存のバイトに過剰な負担をかけるわけにはいかない。結局、苦肉の策として24時間営業の店舗の1つで、月遅れ盆のうち2日間の深夜営業をやめた。
人材大手のインテリジェンスがまとめた9月のガソリンスタンド店員の平均時給(全国)は919円だった。夏も冬も屋外で働くなど大変な仕事だが、全職種平均(975円)に比べ高いわけではない。
あるスタンド経営者は「人手を確保するために時給を上げるのは難しい」という。ガソリンや軽油などでの利益確保が厳しい中、人件費負担を増やしにくい事情があるからだ。
ではセルフ式スタンドへの業態変更は対策にならないか。資源エネルギー庁の調べでは、全国のスタンド総数が約4万5000カ所(2007年3月末)と12年連続で減少する一方、セルフ式の比率は年々上昇し現在は全体の15%程度を占めるに至っている。
店員が給油するフルサービス店はセルフ式よりも運営コストがかかる。人件費を浮かせた分を回せば、1リットル当たり数円とはいえ安いガソリンを消費者に提供できる計算だ。だが、フルサービス店のセルフ化はそう単純な話ではない。
フルサービス店は給油するためだけに人を置いているのではない。深夜・早朝に営業し、タクシーやパトカーなど業務用車両の洗車・整備を手掛ける店は意外に多い。「女性や年配の人を中心にセルフ式を嫌がるケースがある」(あるスタンド店員)との声もある。こうした店舗がセルフ化すればこれまでの収益源を放棄することになる。
地域に密着していた酒屋や家電販売店が消えていったように、バイト代も捻出(ねんしゅつ)できないようなガソリンスタンドはなくなっていく運命かもしれない。だが、スタンドには社会インフラとしての側面もある。石油業界は全国のスタンド網を維持しながら、多すぎるスタンドを減らすという矛盾する課題に取り組まなければならない。
タンスの中で眠っていた宝飾品が高値につられて換金のために貴金属店に続々と持ち込まれている様子をテレビのニュースが報じていた。プラチナ(白金)が高値を追っている。金ほど派手なニュースにならないが、こちらの方が値上がりは激しい。
直近の高値は11月第2週に付けた1トロイオンス1483ドル。言うまでもなく過去最高値だ。この数年、もう天井と思われながら徐々に高値を更新してきた。
英国の貴金属会社、ジョンソン・マッセイ(ロンドン)が13日に発表した「2007年プラチナ需給の中間報告」を見ると、高値の要因は供給不足にあるようだ。中間報告によると、世界の需要は前年比6.1トン(2.9%)増の215.4トンに対し、供給は同4.1トン(2%)減の207.2トンと、8.2トンの供給不足になる見通しという。
06年は久しぶりに供給過多になったが、再び不足に転じる。最大の生産国である南アフリカの鉱山で生産障害が続いたためである。南アフリカの供給量は前年比2.1トン減の162.4トン。今年は賃金改定を巡る労働争議などのほか、鉱山での労働災害も多発し、大手鉱山で操業休止が相次いだ。
東京で記者会見した同社のレイナルド・オメーラ氏は、生産面の最大の問題として「鉱山技術者の不足」を挙げている。「10年に南アフリカでサッカーのワールド・カップが開かれるため、インフラ整備工事に技術者が取られている」とも言う。同氏が言うような一時的な要因だけなのかどうか。人材不足が南アフリカの問題であることはかねて指摘されている。
プラチナの最大の用途は自動車の排ガス触媒。131.7トンと年間需要の6割を占める。ガソリン車では価格の安いパラジウムへの代替が進んでいるが、ディーゼル車ではプラチナが欠かせない。必要不可欠な素材だけに、高値になっても需要はあまり影響を受けない。今後の排ガス規制の強化、ディーゼル車やハイブリッド車の生産増などがプラチナ需要の増加要因となるとも指摘している。
「向こう半年間で高値は1575ドルに達する可能性がある」と中間報告は予想している。脆弱(ぜいじゃく)な供給体制の下にあり、価格が上がりやすい貴金属であることは確かだ。
印刷用紙の軽量コート紙と微塗工紙。製紙会社は新たな価格体系導入を目指しているが、2大メーカーで温度差がある。積極的な日本製紙に比べ、王子製紙はやや慎重に進めたい考えのようだ。
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